お茶の時間です。

しましまのりこ の日常、つぶやき中…。

君といた 2011年6月19日

   「君といた」

  
ねえ また夏が来たね

毎年君を思い出すよ

切なくてきらきらしてた時間

心の中のきれいな箱にしまってあるんだ

君のこと ずっとずっと

  
ねえ 気づいてた?

あたし達9年も同じクラスだった

君はあたしのスカートをはじめてめくった男の子

びっくりして泣くあたしに何度も謝ってくれた

帰り道 大きな犬 震えながら追い払ってくれた君
 

ねえ ないしょだよ

図書室のカード 君の名前にときめいたあたし

こっそり同じ本を借りた

眼が合うとはにかんだように笑う君

まぶしくて うつむいた
 

ねえ うそみたい

19の春 君は北海道に帰ってきた

少し大人びた笑顔の君の写真

初めて着る黒い服 むせび泣く声

君は独り 風になった
 

ねえ 知らなかった

君がバイクに乗っていたなんて

あたしは君の見てたものを知りたくて

バイクで君を追いかける

きらめく景色 風の中 君が笑った
 

ねえ どうしてる?

あたしはいつしか大人になってた

また恋をして愛も知った

バイクはもう乗ってないけど 夏には君を思い出すよ

君は確かに あたしの初恋だった

                         【2011.6.19  nokko】

 

2 Responses to “君といた”

  1. leagalfish Says:

    nokko様は
    私の記憶と感情の深い深いところで眠っていたものを
    揺さぶってくださるのですね
    明るく哀しい青空が見えました


いつもコメントありがとうございます